尺八の誕生

  • 尺八の歴史
  • 平成28年 4月2日 (土) に投稿

 今から約1200年前、唐の時代に中国の河北省に普化禅師という高僧がいました。禅師は盤山宝墳の法嗣でありましたが、大寺に住寺することなく、常に街頭に出て鐸(一種の鈴)を振り、「明頭来也名頭打」、「暗頭来也暗頭打」、「四方八面来也旋風打」、「虚空来也連架打」の四句の謁を唱えて人々を警醒していたといわれています。
 これは、いかにも風狂な勤行のようにみえますが、実は人々を迷いの海から救ってやろうという大慈悲の発露にほかならないものであります。
 後々、河北省出身の張伯という居士が禅師の高徳を慕い、かねて愛頑の竹笛(尺八)をもって、禅師の唱名、鐸音、普化禅の其諦を写すことに成功し、これに「虚鐸」の曲名を付して吹禅法器として禅に用いたのが仏教尺八、即ち普化尺八の始まりです。